空蝉の光 -桜花乱舞-
「そういえば、桜。貴女、一哉君って子が好きなの?」
「い゙っ!?」
「はぁっ!?」
お母さんの何の予告もない爆弾発言に私の急須を、お父さんは湯飲みを落とした。
「分かんない…。でも、気になってはいる」
私の返答にお父さんはワナワナと震えていた。
「ちょっと待て!もしかして、一哉って、明治政府の要人の息子か!?」
私はお父さんの問いに頷く。
やっぱり、お父さんはかつて死闘を繰り広げた敵との恋愛は反対なのかな…?