一緒に、歩こう
12




「ただ今をもちまして、体育祭を開催します!」



全校生徒が並ぶグラウンド。

朝礼台には、開会宣言をする教頭先生。

各色の旗が風邪で揺れている。

空は雲一つ無い青空で、

いわゆる体育祭日和。




「朝比奈、ちょっと来て」





隣に並んでいた白石先生が、

あたしを列の後ろに呼ぶ。

あたしは身を小さくして、

先生の後に続く。





「あたし、保健室でサボる奴いないか見に行く時あるから、今日本部の救護の所にいて」





「あたしが、ですか?」




こくん、と頷く白石先生。

小さい溜息を吐くあたし。

仕方ないか、どうせ断れないし。






「分かりました」





「悪いね、朝比奈。ありがと」





綺麗に微笑んで、白石先生は

自分のいた位置に戻って行った。

あたしは、掻き分けて戻る勇気はなく、

その場で開会式が終わるのを

待つことにした。






< 340 / 497 >

この作品をシェア

pagetop