そこにいて笑ってて

怖がられる俺

あー、むしゃくしゃ。



放課後、肩が当たっただけで
つっかかってきた男を適当にボコって、
俺は家に向かった。


通りすがるやつらは、皆俺を避ける。


その事にもなぜか腹が立つ。



あー、むしゃくしゃ。


その時ちょうど通りすがった同じ高校の生徒が、
俺を指差し、小声で話し始めた。



「ねぇ、あれ、穂高 生弥先輩じゃない!?」
「本当だ‥‥
 あの人、少年院送られた事あるんでしょ?」


どこ情報だよ。


おれが軽く睨むと、その生徒は
脇道へ逃げていった。
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