まだ君を愛してる
私は、優輝君からの連絡が来ても応答しないままでいた。
そんな日が続くと、優輝くんが家まで来た。
教えてないのになんでだろうと思った。
このへんだということは教えたけれど。

私は優輝君を部屋に通した。

「適当に座っていいよ。」
「ありがとう。」

優輝君は私の座るベットの真正面に正座した。

「なんの用?」
「なんの用ってのはないだろ。俺のことをなぜ避ける?」
「避けてない。」
「避けてるだろ。」
「避けてない。」
「じゃあなんでメールも電話も出ないの?」
「それは・・」

言えない。
あの時みてたなんて口が裂けても。
まるでそれじゃストーカーみたいだから。
ストーカー行為はしてたとは思うけど、そう思われたくなかった。

「さくらが何を思って俺の連絡を拒否ってるのかわからない。言ってくれなきゃわからないよ、俺だって人だから。」

人・・
私も人だよ。
だからこそ言えないんだよ。

「言いたくない。」
「なんで?」
「・・嫌だから。」
「浮気でもしたの?」
「それは・・!それは優輝の方じゃない!」

私ははっとした。
言わないでおこうとしていたことを言ってしまったのだ。
私は、なんでもないと告げて家を飛び出した。
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