天神学園高等部の奇怪な面々29
林檎飴を、四本。

奥方はまだ綿飴を手にしているので、三本は包んでもらい、一本を翡翠がその場で食べる。

大きな翡翠が林檎飴を食べる姿は、少し笑いを誘う。

が、夏祭りの夜だ。

子供に返って一心に林檎飴にしゃぶりつくのもよかろう。

「あっちには金平糖があるよ、向こうにはお団子も」

自らも綿飴を口にしている途中だというのに、奥方が指差す。

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