ポイズン
彼女の唇が開く。

「――あげは…」

彼女――あげはが呟くように名乗った。

「あげは……な」

教えられた名前を呼んだ後、唇を重ねた。

ああ、どうしようもない。

躰は本当に、欲望に忠実だ。

そっと、口の中に舌を入れてやると、あげはの躰がビクッと震えた。

鉄の生臭い味がした。

それを消すように、舌で口の中を犯した。

「――んんっ…ふっ…」

苦しそうに声を出す彼女。

こいつ、わかってんのか?
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