夢恋







 芹菜の指の先には、廊下であたしを待つ諒くんの姿があった。










 その姿を見た瞬間、胸がキュウってなった。










 あたしはちょこちょこ歩きながら、ようやく諒くんのところにたどり着いた。












 「お待たせ…」










 「先輩…?」









 いつもなら、なにも言わずに、勝手に歩き出すあたしだけど今日は、なぜか『お待たせ』って言ってしまった。






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