シスコン総長VS溺愛総長!? 1R
こんな時間だし
不思議に思われても無理はない。
「親はね、いないの」
「それは、離婚‥‥とか?」
「ううん、死んじゃった」
あたしの一言に、ケイタのココアを飲む手が止まった。
そして、顔色は変わらずとも視線が下へ下がった。
「それは‥‥ごめん‥‥不注意だった」
「別に、いいの。気にしないで。そりゃあ苦労はしたけど寂しくはなかったから」
「あれ、がいたから?」
ケイタの言ったあれ、がナオとハルのどちらを指しているのかはわからなかったけど迷わず頷いた。
「うん、今思い返してみてもやっぱりあれに助けられてばかりだったな」