生き続ける-消えない思い出-

戸惑う単独



中庭に出ると、教室にいたときよりもさらに生徒達の部活動中の声が聞こえる。




私は先に廊下に出て、蒼が教室から出てくるのを待っていた。


すると蒼がドアを半分開け、顔だけ覗かせて言った。

「わりーけど、先に行ってて。ほんとすぐ行くから」


私はなんの疑問も持たず、蒼の言うとおり先に中庭に行くことにした。

部長とちょっと話すんだろうと思った。




「おまたせー」


花が散り、若葉もなく、ただ薄茶と黄色赤が合わさった桜の木を眺めていると、背後から蒼の声がした。


< 30 / 199 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop