小指に繋がる一本の糸
「知夏?」
『ゴホッ…ゴホッ…ん…?…ゴホッ』
「大丈夫?」
『ん…大丈夫大丈夫…ゴホッ…』
「ごめん
俺らこれで」
『えっ?
知夏もるーちゃんもぅ行くん?』
「医師来るから」
『え?』
「ごめん」
『ゴホッ…』
『なにあれ…るーちゃんも価値下がったな』
『なんで知夏なんやろ』
そんな会話が遠くに聞こえた
『知夏ちゃん』
『医師っ』
「よろしくお願いします」
『琉依くん
今日は学校休みか』
「はい」
『毎日お見舞い関心やわぁ』
「はよ見たって下さい」
『はいはい』