雨のち曇り



"幸樹、優しいんだ"


"実は一途みたい"


とか話してる先輩の声が聞こえた。



今までは、私の方が告白されてきたのに…。

って私は何を考えてるんだろう?


別にいいじゃん。

幸樹が誰と付き合おうと私には関係ない。



「愛?どうした?」



心配そうな顔をした泉が聞いてきた。



「愛って幸樹のことが好きでしょ?」



「そ、そんなわけ…」



「愛、素直になりなよ」



「だって…今まで好きって言われ続けていたのに、今さら好きなんて…」



「仕方ないじゃん」



「…でも彼女いるし」



「別れたって」



「え?」



「チャンスだよ!あいつ顔はいいから他の子にモテるんだよ?早くしないと、また誰かに取られちゃうよ?」



「…うん」





< 4 / 169 >

この作品をシェア

pagetop