雨のち曇り




────────翌日



朝、幸樹からメールがきた。



『階段のところに来て』



って。



『幸樹、もうやめてよ。私は別れるって決めたの。会ったら気持ちが揺らいじゃう』



『別にいいじゃん。俺は愛じゃないとダメなの』



どうして?


どうして今更言うの?


今までずっと欲しかった。

今更言われても困るよ。



『とにかく行かないから』



私はそう送ってから、何通かメールが来ても無視した。


でも同じ学校だから、廊下では会ってしまう。


目が合うたび、幸樹は私を避けて逃げる。


…これでいいんだ。



もう辛い思いをすることがなくなる。


幸樹、今までありがとう。


めちゃくちゃ大好きでした。













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