ナンパ男との恋 社会人編
「よーしっ、んじゃ
特製 焼きそばでも作るか~」

張り切って キッチンに立つと

「あれ?お嬢!何ボケーッと座ってんの?
ほら、野菜切って切って」


「あ、は、はい!」


出されていた野菜を 次々切っていくと
何やら 視線を感じる・・。

横に ふと目をやると

ジュンさんが驚いたように目を見開いている。


「え?あの・・・
この切り方じゃダメでしたか・・?」

そういえば、切り方とか
聞かずに ザクザク切っちゃったけど・・・

特製というぐらいだから
切り方に こだわりがあっても不思議じゃないわけだし・・


「え?い、いやいや
上出来だよ。うん 上出来。
・・・っていうか
お嬢って
料理できるんだ?」


「いえ・・そんな 料理ができるというほどではないですが・・
人並み程度には・・・」


「何か 意外だわー
周りに お花が飛んでんじゃないかってくらい ポヤポヤちゃんだから
料理もできないだろうって潜在意識が働いてたんだよね~」


えぇっと・・・・

まずお花は飛んでないし
ポヤポヤちゃんってほど
抜けてもいない気がするんだけど

たぶん、ジュンさんに反撃しても
笑い飛ばされるのがオチだし
ここは 私が
笑って 誤魔化しておこう・・。


「よしっ!あとは炒めるだけだから
休憩してていいよー」

「はーい、じゃあ
ここの片付けしたら
お言葉に甘えて・・」

「片付け?うわっ!いつの間にか
洗って後片付けされてるし。
何ーもう、お嬢ってば
お嬢が男だったら 俺 そっこー惚れちゃうのになぁ。」


よく分からない褒められ方だけど・・・



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