ナンパ男との恋 社会人編

考え込む私に

「もう~、春ちゃんってば
今日、初診で診察に来たじゃない」

・・・という事は

「す、すいません!
まさか 患者さんだったなんて・・」


「ほんとよー
こんなかっこいい子忘れちゃうなんて 春ちゃんってばー」


患者さんの顔すら覚えてないなんて
ほんと・・・

落ち込んでしまう。

でも、改めて・・・


「さおりさんって すごいですね」

「ん?だてに12年も勤めてないからね~
顔覚えるのは 得意中の得意なのよ」

「春ちゃんさんは
覚えるの苦手なんですか?」

春ちゃんさん?って・・

ちゃん の後に さんをつける必要が・・・?

「ぷっぷぷぷ ご、ごめ・・
あはははふふふ」

口に含んでたビールを
三上さんに
噴出してしまった さおりさんに
私も 思わず笑ってしまった。

おしぼりで 三上さんの服を拭きながらも
さおりさんの笑いは止まらず

三上さんも
つられて 笑ってしまっている。
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