狼先輩。
突然の出来事に、
「……っ!」
ビクリ、身体を揺らしてしまった。
先輩は私の首筋に唇を寄せたまま、口を開いた。
「このまま、食べられちゃうか……」
先輩の吐息が掛かってくすぐったい。
「マネージャーになるか、どっちがいい?」
ど、どっちがいい?って……。
選択肢は、先輩に“食べられる”か“マネージャーになる”の2択しかないんですかっ!?
「…脅迫じゃないですか」
「ふっ…そうとも言えるね」
いや、『そうとも言えるね』じゃなくて、これは“脅迫”です!