LOVE PRINCESS(陽呂&心菜)

HIRO



「心菜さーん」


俺の数歩前を歩くのは、奥様の心菜。


沖縄に2泊3日の仕事兼、旅行。

初日は取引先との打ち合わせ。


今日は、パーティーがあって今終わったばっかり。


だけど沖縄に来てから、仕事が絡んでいないところの心菜は冷たい。

すっげー冷たい……。

有り得ないくらいに冷たい!


理由は、多分……飛行機だと思う。

いや、絶対に飛行機しかない。


飛行機が苦手な事をいいことに、付け込んだ俺が悪かった。

だって余りにも可愛くて。


つい……だなぁ。


飛行機に乗る前から変な気合いを入れてるだけでも可愛いのにさ。

乗ったら小さな肩をカタカタと震わせて。


必死に我慢してるんだぞ。


いつもは俺にしがみついて来るくせに、今回はひたすら我慢する心菜に、ちょっとした意地悪。

のつもりだったんだけど。


涙目が可愛くて。

ほんのり赤い頬に、強がる姿。

それだけでもヤバイのに甘い香りなんか漂わせて。


我慢の限界に達して……思わず頬にキスしちまった。


そんな事したら止めれなくなった俺は、まじで押し倒したくなるし。

つい……つい気持ちを声にしてしまったら、


この状況。
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