悪夢



「はぁ!?」



あ、ヤバ。つい嬉しくて



斗真って言っちゃった。



斗真は心底嫌な顔をする


「てめぇなんかに斗真とか



呼ばれる筋合いないん



だけど…」



「だよね、ご…ごめんなさ」


私は謝ろうとしたけど



斗真の怒鳴り声に



打ち消される



「つか、てめぇなに清花の



席に平然と座ってんだよ!


マジきめぇ、死ねっ」



「あ、え?」



私は私の席を見る。



確かにここ私の席だ…



くっ、森本さんこんな



小細工まで…



ていうか斗真に死ねとか


言われて泣きそうなんだけど…


「大体そこでなにしてんの?


清花になんかしたらガチで


殺すかんな!」



「もーうるさいなぁ。



何叫んでんのよ斗真ぁ」


あ、華音…



「うっ、ごめんなさ…


うわぁー」



私は涙が止まらない。



助けてよ…華音?








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