しーくれっとらぶ
「ねぇ、1人??
暇なら遊ばね~??」


あたしが1人でベンチに座っていると、チャラそうな男から声をかけられた。




あたしは1度顔を上げたけど、関わりたくなかったからそれからは無視して顔を上げなかった。


「なに、シカト~??」


シカトですけど!?


とことん無視しても男は懲りずにしつこく話し掛けてくる。


「なぁ、遊ぼうぜ。」


そして男はあたしの隣に腰を降ろし肩に手を回してきた。


『!…っやだ…っ!!』


あたしは急に怖くなって男の腕を振り払って立ち上がった。


「んだよ。
そんな拒否んなって~。」


男はそう言ってあたしの腕を掴む。


『…ちょっ…ホントやめて……っ!』


あたしは男の腕を振り払ってその場から走り出した。






走りながらでも体が震えてるのがわかった。



あたしは自分がどこを走っているのかもわからなかった。

だけど


駅から━…
あの男から離れたくて走り続けた。




< 118 / 854 >

この作品をシェア

pagetop