しーくれっとらぶ

「唯､ごめんな…｡」


あたしの所に来てあたしの手を握った龍｡


「仕事辞めたいなんて嘘や…｡唯に会えへんこととか､そんなん言い訳にして逃げとてただけだよな……｡」


龍はそう言ってあたしの目を見た｡


「唯にあんな言葉言わせてごめん……｡俺があんなこと言ったら唯が一番傷付くってわかってたはずやのに……｡」


龍は悲しそうな目であたしを見ていた｡


『…あたしも…酷い言い方してごめんね…｡あたしだって､何度も思ったよ…｡龍と堂々とデートしたりしたい､とか…もっと一緒にいたいって……｡だけど､龍に仕事辞めて欲しいなんて絶対思わないよ……｡……だってあたしお仕事してる龍も大好きだもん……｡…だから辞めないで…｡龍がお仕事辞めちゃったら悲しむ人がいっぱいいるんだよ……｡』

「…うん…ごめんな…｡弱いこと言ってもうてごめん……｡」


あたしは龍に抱き締められた｡