しーくれっとらぶ
しばらくすると公園の前に聖夜のものらしい車が停まった。


中からはやっぱり聖夜が出て来た。



「唯…??」


聖夜は車から降りてあたしの名前を呼んだ。



『聖夜……っ』


あたしは立ち上がって聖夜のいる公園の入口に向かった。


『…っ…』


だけど、聖夜に近付けば近付くほど、体が震え出す。



『…っう…はぁっ…』


そして、だんだん呼吸が苦しくなってあたしは立ち止まった。


「…唯……??」



そんなあたしの異変に気が付いた聖夜があたしの方に小走りで近付いて来る。



…やだっ…怖いっ…


どうしてなのかわからなかったけど、聖夜が怖かった。


『…はぁっ…嫌っ…っ…』



「唯っ…━」



聖夜はあたしのすぐそばまで来ると、震えるあたしを優しく抱き締めた。


『…やだぁっ…っ…
…嫌っ…はぁ…っ…はぁっ…』


あたしは怖くて、聖夜の腕の中で聖夜を押し離すように抵抗した。


だけど、聖夜はそんなあたしを離さないで更に強く抱き締めた。


「唯……怖くねぇから。
…もう大丈夫だから……」




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