しーくれっとらぶ

社長

記者があたしのことを嗅ぎ回っているって知ってから１週間が経った｡


あたしはここ１週間ずっとビクビクしながら生活している｡


家の近くで知らない人を見ると記者なんじゃないかな…!?って思っちゃうし､コンビニとかで無意識に雑誌コーナーに行って龍に関する記事がないか探してしまう｡



「唯大丈夫？最近疲れてるみたいだけど､何かあったの？」


授業が終わりいつものように亜紀たち４人と下駄箱に向かっている時に､亜紀が心配そうに聞いてきた｡


『う…ううん…何にもないよっ』

「嘘つけ､何かあったんだろ?唯は顔に出やすいやかすぐわかんだよ」


笑顔を作るあたしの頭を軽く小突きながら彰からそう言われた｡


「そうだよ､どうしたんだ？」


彰の言葉に拓魅も心配そうにあたしに目線を合わせて尋ねてきた｡


「あたしたちに出来ることがあるなら力になるから｡そんな元気ない唯見てらんないよ」


亜紀もあたしのあたしの頭を優しく撫でながらそう言った｡

本当､この３人には何でもお見通しなんだね｡