しーくれっとらぶ

ライバル

社長のおかげであたしに関する記事は出回らず、あたしは今まで通りの生活を送り、龍の仕事も順調に進んでいる。

「唯ー、帰ろ」

『うん、ちょっと待ってね』


放課後、帰る支度を終えた亜紀があたしの席にやってきた。

今日もいつも通り亜紀と一緒に最寄りの駅に向かう。

亜紀と別れ、特に用事もなく今日は真っ直ぐ家に向かった。


「沢久佐 唯さん」


途中、急に後ろから名前を呼ばれた。

振り返った先にいたのは


『え…SARAさん…?』


この前龍の事務所のエレベーターであったSARAさんだった。


「ちょっと話があるんだけどいい?」


SARAさんはそう言うとあたしの返事も聞かずに歩き出した。


『え…ちょっ……』


あたしはわけもわからないままSARAさんについて行き、近くの喫茶店に入った。




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