電話
父との電話はすぐに終わった。特に話すことも無かったというのは本当でもあり嘘でもあった。思えば親父とちゃんと会話したことなどあったのだろうか?
・・・記憶を辿ったが出てこなかった。
「大学にはちゃんと行ってる、心配は要らない。」
自分で言ったはずの言葉だが、何だか他人事のように感じた。
外は雨が降っていて、ジトジトした梅雨の始まりを告げていた。
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