鯖を読んでる転校生=社長!?
めっちゃ可愛い!!!

写真撮りたい!!!

あーケータイ鞄の中!!

おしい〜。

なんて心の中で1人で騒いでいた。

「せ・・・して・・・よ」

少し小さい光河の声。

「え?」

聞こえなくてもう一度聞き返す。

「引き寄せられて赤面してんな」

今度ははっきり聞こえた。

やっぱバレてた。

「ご、ごめん・・・ね?」

あたしは一応謝った。

光河は何も言わなかった。

「光河?・・・・可愛い」

嫉妬してる光河が可愛くてついつい言ってしまう。

「うるさい」

顔を埋めながら光河は言う。

そんな弱い光河をついからかってしまう。

いつもいじめられてる分、今お返ししとかなきゃ!

なんて思ったりして。

「ふふっ・・・・可愛い」

調子に乗って言ってしまう。

そしてこの一言で光河はいつもの光河に戻ってしまったのだった。

「は?」

ゆっくりと顔を上げてまた意地悪な笑みを浮かべる光河。

あ・・・・。
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