あなただけ〈短編〉




教室に戻り太一に





「なぁ…斉藤胡桃ってどんなやつ?」





そう言うと太一が驚いた顔で





「珍しいな、おまえが女のことを聞くなんて…まさか…」





「……いいから教えろ」





「分かった分かった!!……えーと胡桃ちゃんだろ??可愛いよな胡桃ちゃん。学年一…学園一といっていいほど可愛い女の子だよ」





ふーん…





「スポーツ万能、頭も良くて、でも数学だけは苦手らしい。そこがまた可愛いって男子はメロメロ。でも…」





「でも?」





「大の男嫌いで、どんなにイケメンなやつが告白しても絶対に断る」





絶対にか…





「そのせいで胡桃ちゃんのことが好きなやつはいっぱいいるが告白できないやつは山ほどいる。まーそんなの関係なく告ってるやつはいるけど」





さっきのやつみたいのか





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