あなただけ〈短編〉




―…




ガチャ…



屋上に行くと



愛しい人の姿があった





「胡桃…遅い」



ふてくされたように言う修斗



「ごめん…柚と話してて」


「別にもういい…早く飯食おーぜ」



「うん」



私は修斗に近づこうとした―…








はっ……



「胡桃…?」









私はすっかり忘れていた














自分は汚れた存在だということを―…











柚にも言えていない私の過去―…














私が男嫌いになってしまった原因でもある―…





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