空は、見ている。

湊side

俺はその日、日直だった

日直の仕事は、わりとすぐ終わった

でも、担任に終わった事を告げ、教室に帰ってくると眠くなってきてしまって・・・

仮眠程度ならいいかなと思い、寝た

だけど、起きたときにはもう夕日が沈むころだった

この学園に、こんな遅くまでいた事がないから、気づかなかったけど、ここって絶景スポットかもしれない

めちゃくちゃ綺麗だ

窓を開けて、潮風に当たりながら夕日を眺めていると、ふと視線を感じた

隣を見ると、綺麗な女がこっちを見ていた

素直に女が綺麗だと思えたのは、いつぶりだろう

そいつは、肩より長い黒髪をなびかせ、くっきり二重の澄んだ瞳を向けていた

なんだかこの女を見ていると、とっても落ち着く

俺は、自分でも無意識のうちに笑っていた

すると、そいつは少し迷ってから笑い返してくれた

そのとき、あの子の笑顔と重なった

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