星の輝く夜空の下で

伝言



気づけば一週間以上、星夜に会ってない


ふと夏芽は思った


もしかしたら消えたのかも


「夏芽、進路大丈夫?」

「あ、うん。はるはどこに行くの?」

「美容の専門学校!で、ヘアメイクを勉強していつかスーパーモデルのヘアメイクを手がけたなんて肩書きを持ってそれから私みたいな人の人生を変えてあげたいなって思ってる」

「すごい夢」

「でしょ?街に絵描きさんいるじゃない
?似顔絵書いてくれる人。あの人たちみたいにお金もらってヘアメイクして化粧はちゃんと落としてねって試供品みたいなのを渡してみんながるんるんで遊びに行くのを見たいんだ」

「はるならなれる気がする。今までいないし、史上初じゃない?」

「そうだよね!歴史に名を残そうかな!」

「すげー」

「夏芽は?」

「あたしは、宇宙の学校に行く」

「え?宇宙?」

「そう、星の勉強がしたくて。将来なんにも役にたたないかもしれないけど、今はただ知りたいから」

「へぇー、そっか」


夏芽はきっと星夜を思い出してるに違いないと春実は感じた


「最近、星夜くん元気?学校来ないけど会ってる?」

「知らない」

「…」

「もう、一週間以上会ってない」

「え…」

「もう、消えたのかもしれない」

「…」

「いつもそうだよ。明日必ず会おうねって約束するといなくなる。だから星夜も消えたんだ。約束なんかしなければ良かった」

「夏芽…」


夏芽は涙を堪えてる


そして春実は決意した



「夏芽、あのね…」



夏芽はあの伝言を聞いた



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