星の輝く夜空の下で

言葉



「夏芽!」


夏芽は誰かの声に振り向いた


「辻本くん、どうしたの?」

「これ、落としてたよ」


それは春実とUFOキャッチャーした時に取った春実とお揃いのキーホルダーだった


「ありがとう」

「俺じゃなくて隣のクラスのヤツ。そしたらさ、夏芽と付き合って殴られたりしてないって聞かれた」

「ごめん、元ヤン伝説が凄くて…」

「大丈夫。デマだって言っといたから。すごくいい子だよって言ったし、それに…」

「それに…?」

「…可愛いって自慢して来た」


辻本と夏芽は顔を赤らめた


「キモい」


眉間にシワを寄せてただならぬ顔で春実が睨んでいた


「ちょっと一人でトイレ行くとラブラブしちゃってさ、なんなのあんたら」

「可愛いなんて初めて言われたし」

「あたしなんていつも言ってるじゃん‼」

「春実に言われるのとはちょっと違う」

「夏芽のばか‼」


春実はほっぺを膨らませた


「俺が夏芽の近くにいると柚木がいじけちゃうから行くね」

「うん」


二人は手を振った



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