禍津姫戦記
 クラトはクラトなりに気遣っているらしかった。

「こちらの村だけでもかつてカミとして祀られているものは七つはございますな。どれからまいりますか」

 姫夜は首にかけていた紅玉をとって、地図の上に垂らした。
 クラトはそのようすを興味深げにじっと見つめている。
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