放課後センチメンタル
《9》衝動的なリアル
二人で帰り道を歩く。
生徒に見られるのは避けたかったので(彼女は人気者。お互いのた為だ)屋上で少し時間を潰してから学校を出た。
昼休みの複雑な気持ちはいろいろ考えた末に、やっぱり彼女への気持ちの方が勝って二人きりという状況に胸が高鳴る。
隣を歩く彼女はそんな僕の心境なんか微塵も感じていないのだろうが。
「ここだよ」
学校を出て20分。
「綺麗なお家ね」
「お世辞はいいから、あがって?」
「お邪魔します」
家に着いて、二階の僕の部屋に案内する。
昼休みの時と同様に彼女は全く躊躇うことはなかった。