夏に、恋をした。


「これからも、友達がいいよ」



そう雪乃が言うとハハハッと小谷が乾いた笑いを漏らした。


「ありがとう…、雪乃」


小谷は嬉しそうだけど悲しそうだった。


嫌われなかったが、恋愛対象から外された。



「ごめんな、キスして」



そう言って小谷は屋上から出ていく。

雪乃の横を通る時に軽く雪乃の頭を撫でてから。




――――触るなよ…




またイラッとした俺はよほど雪乃にはまってると思う。




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