GOLDMOON~美しき獣の赤い糸の花嫁~
1階の応接室に濱部社長は一人で待っていた。



「お忙しいのにご苦労だ…」



「智成様の方こそ・・・」



「…いつもそばに控えている…怪しい秘書は居ないようだな…」



「怪しいとは…」



私たちは濱部社長の前に座った。



大窓の外には新緑の芝生と四神のオブジェが見える。斜陽の光でオブジェが黄金の色に光って見えた。



「隣の女性は?」



「桐生建設の桐生常務の令嬢の栞様だ。たまたま、ここに居たもんで連れて来た。社長のプレゼンだけでは選ぶのに苦労する…」




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