GOLDMOON~美しき獣の赤い糸の花嫁~
産まれた子供にはまだ、名前がなかった。



「貴方はまだ、若いし…いくらでもやり直しできるわ。ウチで引き取って責任持って養育します…」



「えっ??」



「花奏さん…もしかして、知弥が死んだコト…ご存知ないの??」



「知弥が死んだって・・・私たちは毎日、メールのやり取りを…」



「知弥は獣神を封じて、非業の死を遂げたの…陰陽師として…東京を救ったのよ。安部晴明のように歴史に名前が残りそうね」




「・・・」



「だから、子供は今日…強制的に退院させます」



「ま、待ってください!!私は小笠原家に・・・」



「今日限りで…貴方は安部家に戻ってちょうだい…」














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