GOLDMOON~美しき獣の赤い糸の花嫁~
「…前世、一人になった彼女を妻に迎えたが…今の俺には・・・」




「・・・」



「晴真…これを」




俺は晴真に栗原が持っていたシステム手帳とケータイを渡した。



「栗原の遺体は回収できませんでしたが、遺品は持ち出せました…」



「ありがとう。尭耶」



晴真はシステム手帳を開き、泣き始めた。



「何が社長…暫く、お暇を頂きますだ…お前は…逝くつもりで…銀狼の元に」



晴真の決壊した瞳の涙はどんなに堪えても、堰き止めるコトが出来なかった。








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