君の隣で夢みた未来
勿忘草-wasurenagusa-≪side M≫
ため息交じりに「ごめん」と呟いた先輩は、申し訳なさそうに言った。



「今日は、これくらいにしよう」



あたしは先輩の目を見ることが出来なくて、俯きながら首を縦に振ることしか出来なかった。


そそくさと帰り支度をする先輩。


あたしは、頭がボーっとしていたけれど帰り支度を済ませて先輩の後ろをついていく。


いつもより早く歩いていく先輩。


あたしは先輩の後ろをタタタと走りながらついていく。



自動ドアを出て、あたしは思わず先輩を呼び止めていた。



「…先輩!」



あたしの声に足を止める先輩。


先輩が止まってくれたから、やっと追いつくことが出来た。



「…ごめん!」



ぐるっとあたしの方へ向き直って頭を下げる先輩。


深く深く頭を下げていた。



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