横で眠る「あなた」【未完】
第113章
理先輩と会場になってる1つのクラブにいって、知り合いを見つけたけれど、残念ながら見つけることはできなかった。

しばらく、そこで、踊ったり、軽くアルコールを飲んだりしたけど、知り合いがいないのは、やはり時間が持たないので、出る事にした。

ちょうど、入る人が多い時間帯だったらしく、入り口で人にモミクチャにされてしまった。

その時、なぜか私は、坂田さんではなく「理先輩!」と心の中で呼んでいた。

しかも、先に外に出て、私を心配していた理先輩の胸に飛び込んで、泣いてしまった。

自分でも、この行動に驚いてしまった。

理先輩は、しっかりと抱きしめて、受け止めてくれたけど。

周囲のヒヤカシにも、理先輩は、しっかりと睨みをきかしてくれた。

「このまま、僕の部屋に行きたいけど、1回は自治会メンバーに顔を見せないといけないんだ。その場所になっているカフェに行こう」と理先輩は言った。

私は、カフェで暖かいものでも飲めば、気持ちも治まるかな?と思った。

自治会メンバーが集まるカフェに行くと、百合子もいた。
相変わらず、私を睨んできた。

他のメンバーは、私を見て、「彼女が理の思い人か。」と言ったり、「今まで、紹介しなかった理由がわかる。」と言ったりしていた。

理先輩は、平然と「彼女は、僕の1番大切な人だから。」と言った。

私の横に座っていた女性は「愛されてるわね。理くんにあんな顔させて、ここまで言わせちゃうのね。」と言った。

百合子はもう泣きだしそうだった。
席を立って、帰って行った。

帰り際に、私を睨んでいた。

私は、理先輩がパフォーマンスで言っているようにも感じた。
さっきの自分の行動の事もあったし、きちんと理先輩と話したいと思った。

それで、理先輩に「帰りたい。」と言った。

理先輩は「彼女がちょっと疲れているから、悪いけど帰る」と言った。
自治会メンバーの人たちも、顔を見せたからということで、帰ることを了承してうれた。

私が「理先輩とゆっくり話がしたい。」と言うと「僕の家にしよう」ということで、理先輩の家で話をすることになった。

確かに、外で話す話ではなかった。
特に、大学の知り合いがどこかにいるかもしれないと思える環境下では、決してできない話だった。
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