横で眠る「あなた」【未完】

第126章

理先輩が、大学を卒業していった。

卒業式の日、小枝子ちゃんに「色々ありがとう。」と挨拶をしていた。
小枝子ちゃんは「本当は、理先輩の事が好きで、近づきました。　本当の＜彼女＞になれるかな？って思った事も、ありました。」「でも、やっぱり、理先輩の心の中には、たった１人の女性しか入れないんだって、知らされました。」と言った。

私は、やっぱり、小枝子ちゃんは理先輩の事が好きだったんだと納得した。

理先輩は「ツライ思いをさせた事もあったかもしれないね。ごめんね。」「僕の心の中の女性は、僕を受け入れてくれる事はないみたいだ。残念だけどね。」
「いつか、ちゃんと友人になれればいいんだけどね。」と言った。

小枝子ちゃんは、「どうしても、受け入れて貰えそうにあいんですか？」と聞いた。
「うん。　彼女がそう決めたらなら、仕方ない。」と理先輩は言った。

卒業する理先輩より、小枝子ちゃんの方が、理先輩の言葉で泣いていた。


私と理先輩は、「元気で。　頑張ってね。」と笑顔で挨拶を交わした。

どんな間柄になろうと、私と理先輩には、中学時代からの友人たちがいる。
これで、最後の別れというわけではない事を、お互いが1番に良くわかっていた。