横で眠る「あなた」【未完】
第17章
恵子と二人で、理先輩の家の別荘を訪ねることにした。
別荘の最寄駅に着いたら、電話をかけて欲しいと言われていた。

最寄駅に着いて、恵子が電話をかけてくれることになった。
しばらく、待っていると黒塗りの車が着いた。

恵子と顔を見合わせていると、理先輩が降りて来たので、ビックリしてしまった。
「乗って。」と理先輩が言った。

オズオズと乗り込んで、「この車は理先輩の家の車ですか?」と聞くと、「別荘地の管理組合の車。お客さんを迎えに行くときに使うんだよ。」と説明してくれた。

こんな車を持っている家なのかと思って、ビックリしたから、ちょっとだけホッとした。
そして、車が、理先輩の家の別荘の前に停車した。

別荘には、奏先輩ともう1人俊之先輩が来ていた。俊之先輩は今日の夕方には、帰ってしまうらしいけど。

理先輩が、寝るために使う部屋に案内してくれた。
理先輩が「4日滞在するなら、タンス使って。」と言った。

そして、荷物の整理を始めた。
あらかた、片付いた時、恵子が「片付いた?」と部屋に入ってきた。

「恵理子、期待してない?」と恵子が聞いて来た。
「何を?」を聞くと、「とぼけないの。」と言う。

「先輩だって、男の子だよ?好きな女の子が、すぐ傍にいたらキスしたいとかそれ以上のことしたいとか思うのは当たり前だって事。」
「恵理子は、思わないの?」と聞いてきた。

「私はまだそういうのわからない。抱きしめられただけで、どうしたらいいかわからなくなっちゃうから。」と言うと。

恵子は「理先輩も大変だな。恵理子、男の人には性欲があるのよ。女よりも強いかもしれない。気をつけないと、いつか先輩が性欲に負けて浮気しちゃうよ。」

まだまだ、お子様な私は、それでも理先輩と身体の関係を持つことなんて考えることもできなかった。

そして、この時こう忠告してくれた恵子が、理先輩とあんな出来事を起こすなんて、恵子本人だって思ってなかったはずだ。


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