横で眠る「あなた」【未完】
第29章
食事をしたり、眠ったりと話をしながらも、かなり飽きた頃ようやく目的地の島に到着した。
島は、暖かく、秋だというのに半袖で充分だった。

ここで、宿泊場所が2つに別れることになっている。
私と恵子は、この修学旅行中は、すべて一緒なので同じホテルの同じ部屋に泊まる事になっていた。

私たちが、泊まる場所は、海辺の大きなコテージだった。
新しくできた施設らしくお洒落な外観だった。

2階が生徒、1階が先生という配置だった。
生徒が夜、外に出ようとしても、階段の音や玄関が開く音でわかるというチェックしてないようでしてるという学校のやり方だった。

1階に先生がいたら、騒ぐのだって、そうは簡単じゃない。
見事に、先生の作戦勝のようだけど、私たちだって、そうそう負けてはいない。

いかに、門限ぎりぎりまで、もう1つの宿泊場所に遊びに行って、帰って来るかとか、先生に怒られないレベルで騒ぐかとかをやっていた。

1番リスクがあったのは、誰か1人が囮になっている間に、カップルの逢瀬を成功させるというのだろう。
これは、さすがに、毎晩はできなかった。

こんなバカバカしいこともたくさんしたけど、将来なりたいもの話など今まであまり話した事がなかった子と話したりもした。

そして、毎晩話していたのが、意外にも恵子ではなく、健二だった。

コテージの2階のベランダが、指定席のようになって、毎晩そこで、将来のこと、恋のこと、悩みなど本当に色んな事を話した。

健二とつきあっているのかと誤解されるくらいだった。

もともと、私と健二は、そう誤解される事が多かったのが、こう毎晩2人だけで話していたら、誤解されるのは必然だった。

私と健二の友人関係を理解して、話に加われそうなのは、恵子しか思いつかなかった。
だから、恵子に「恵子も一緒に話さない?」と言ったら、「いいよ。」と答えてくれた。

そして、その夜から、3人で話すようになった。健二と2人だけで話したのは、2晩だった。

もっと、多く話した気が、今でもする。

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