横で眠る「あなた」【未完】
第89章
秘密にしている事は、いつかバレル。

その日のゼミは、高校時代の写真を持ち寄る事になった。
わたしは、気が進まなかったけど、企画として、あがった。
そして、とうとうバレタ。

私と理先輩の昔の関係。
それまでは、上手に隠していたのに。
その時のメンバーに「スピーカー」というあだ名の女の子がいたのが、運のつき。

バレテからは、沢山の理先輩の取り巻きの女の子に、高校時代の理先輩の事を聞かれ、追いかけて来たのかと聞かれた。

現象だけをみたら、私が追いかけてきたよに見えるだろうと思うと、盛大にため息が出た。

しかし、追いかけて来たわけではないので、そう伝えた。
理先輩ではなく坂田さんという恋人がる事も伝えた。

理解してくれる子もいたけれど、全く理解を示してくれない子もいた。

どちらかと言えば、理解を示してくれない子の方が、多かった。
そのことが、お昼を食堂で席を取れなくさせる事態になった。
私は、またあの高校時代を思い出しそうになった。

その時代の話の事を、瑞穂や泉にも話した。
彼女たちは、「理先輩に関わるとロクな事はない!」と怒った。
そして、「理先輩が、何とかするべきだ。」と言って、理先輩に文句を言いに言った。

私には、そういう発想はなかったので、ビックリした。

瑞穂と泉に文句を言われた理先輩は、「明日からお昼は一緒に食べよう。図書館に迎えに行くから、待っていて。」と言われた。

大学の敷地内に、少し高級なレストランがある。
学生には、値がはるレストランだから、教授や教授がお客さんを連れて来る為のレストランだった。
学生だけというのは、ほとんどいないから、そこなら安心だというのだ。

理先輩は、迷惑をかけたから、お金のことは心配しないで欲しいと言った。

私は、又結局こうやって守ってもらうのかと、ふと思ったけれど、瑞穂と泉は「当然のことだよ。気にしない!」と言った。

ただ、瑞穂と泉は一緒には、食べてはくれないという。
理由を聞いたら、「理先輩だって、恵理子とゆっくり話をしたいでしょ。」と言う。

そんな気遣いはいらないのにと思った。

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