牙龍−元姫−


「白夜ウザイー!何でそんなにウザイのォー?」

「本人に聞くのかい!?春陽はどうしてそんなにも生意気になってしまったのか私は不思議で堪らない!何か嫌な事でもあったのかい?」

「強いて言うならァ〜白夜が超ウザイ事ォ〜」

「まさか私の教育不足…!?私はそんな風に育てた覚えはない!多少難アリでも夏彦は良い子だというのに…!」

「育てて貰った覚え僕ないしィー」





ああ。駄目だ、コイツ。



僕の話聞いてないやァ。



きっと夏彦が白夜に素直で純情な理由を知れば夏彦の見方変わるけどなァ。







『世の中利益があってこその人間関係。俺は二次元にしか興味がない。だが白夜は別だ。機嫌が良ければ新作ゲームを仕入れてくれるからだ!あれ程までに利用価値のある人間は無二と存在しない!』





とか言ってたしィ〜。



告げ口してやろうかと思って横目でチラッと白夜を見る。
―――――――やっぱ止ーめた。



傷が入った木を涙ぐみながら叩いているから。この白夜と絡むのはけっこォ面倒臭い。



だって何処から何処まで本気なのか分からないもん。
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