結婚できるの?
「でも夜だし、心配だから送らせて!」

「その必要ないわ。まだ電車だってあるし」


千香にきっぱり拒絶され、陽太は何も言えなくなる。

陽太に背を向け、再び歩き出す千香――。

今の千香は一人になりたかった。

怒りとショックが大き過ぎて、陽太を受け入れる気になれない。

今は冷静に考える余裕もなかった。

知ったばかりの辛い事実から逃げるように、千香は足早に歩いていた。
< 162 / 744 >

この作品をシェア

pagetop