史上最悪!?な常務と
…ってこんなことやってる場合じゃない。
もう7時半過ぎてるし。
「あの…」
「わかってる」
そう言って嵯峨野常務はハンガーにかけてあるシャツを手に取り、
そのままバスルームへと向かう。
ぼんやりと後ろ姿を見つめるアタシ。
それは
後ろ姿だけど。
とても背中が広く見えて。
なんか、ちょっと、その…。
ときめく…とか…?
「……!!」
ちょっと、
えっと、
どうしよう…。
なんでときめいてるのよ、
私、しっかりしろっ!
首をぶんぶんと左右に振る。