失恋はっぴーえんど
「別にモテてねーよ」
そう言い残して、その場を去った。
あいつがああいう話題を持ちかけたら、
散々からかわれて終わるから。
敷地内にある自動販売機で
ホットココアを買って、携帯を開く。
今日誘ってもらった彼女の番号を―
「...あ。」
そうだ。
「俺番号知らないじゃん。」
誰も居ないところでは、思ったことが口に出る。
きっと彼女との話が耐えなかったからだろう。
ささいな事でも口にすれば、
わざわざ来て返事をしてくれた。