光の翼【編集中】

あの光の向こう側は、一体どうなっているんだろう…?

光の粒の一つひとつが細かくきらきらと反射して、舞台にいる役者さんたちを眩しく映し出している。


目の前で繰り広げられる世界は。

近くて。

遠くて。

なにがなんだか分からなかった。


手を伸ばせは届くはずなのに。

同じ空間にいるはずなのに、手を伸ばしたらいけない気がして。

舞台の上と私のいる客席とは違う世界なんだって思った。


なのに。

舞台の上の熱っぽさが会場全体を包み込んでいて。

会場を出たとき、一瞬自分がどこにいるのか分からなくなった。



あの光の向こう側へ行ってみたい。

行って、あの世界を感じたい。


中学3年の冬。

初めて舞台を観たあの日。

まばゆい光に導かれるように、私は舞台の世界に魅せられていった。

< 10 / 41 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop