光の翼【編集中】
あの光の向こう側は、一体どうなっているんだろう…?
光の粒の一つひとつが細かくきらきらと反射して、舞台にいる役者さんたちを眩しく映し出している。
目の前で繰り広げられる世界は。
近くて。
遠くて。
なにがなんだか分からなかった。
手を伸ばせは届くはずなのに。
同じ空間にいるはずなのに、手を伸ばしたらいけない気がして。
舞台の上と私のいる客席とは違う世界なんだって思った。
なのに。
舞台の上の熱っぽさが会場全体を包み込んでいて。
会場を出たとき、一瞬自分がどこにいるのか分からなくなった。
あの光の向こう側へ行ってみたい。
行って、あの世界を感じたい。
中学3年の冬。
初めて舞台を観たあの日。
まばゆい光に導かれるように、私は舞台の世界に魅せられていった。