光の翼【編集中】
主役が一番難しいとは限らない。
言われてみればそうだ。
だって、『名脇役』と呼ばれる役者さんたちが確かに存在するから。
「光梨はさぁ、もっと自分に自信持っていいと思うよ。」
「…え。」
「自信過剰になるのはあかんけど、必要以上に自分を過小評価したって、何のいいこともないもん。」
物語の登場人物には、それぞれ違った役割があって。
その一人ひとりが役割を全うすることで初めて物語が成立する。
主役さえいればいいんじゃない。
周りの登場人物がいて、初めて主役が主役として存在することができる。
優か劣かじゃない。
それぞれの役割であって、それは、役の個性。
前に観た映画で、老婦人役の女優さんの演技に心打たれたことがある。
その役は、主役ではなかったけれど、観終わった私の記憶に鮮明に残った。
その役がなかったら物語が成立しなかった、とも思う。
莉衣子の言うとおりだ。