隣の山田君

―私(川添先生)が

職員室で資料を作っていると

警察官が3人入ってきた―


私は慌てて、資料を机の引き出しにしまった。


「お邪魔します。

 校長先生はいらっしゃいますか?」


警察官が事情聴取に来た事くらい、

すぐに察した。


「先日亡くなられた、山田光男君の件で来ましたが―

 死体の損傷から見ても

 アパートの屋上から飛び降り―

 とみて、間違いないと思うんですが…



 ただ・・・


 遺書が何処にもないんですよ…。


 家中探したんですがね…。

 遺書が見当たらない限りは他殺とも考えられますので、

 こちらも捜査の手を緩ますわけにはいかないんですよ…。

 ちょっと学校の中を調べさせてもらいますよ。」
< 36 / 63 >

この作品をシェア

pagetop