隣の山田君
塚本君は唾を飲み込みながら

必死に何かを伝えようとしていた。


「実は…

 俺、イジメ疑惑を賭けられてから

 まともに授業に出てなかったんです…。」


そう…なの…

だって噂によると不良でしょ?!

私は心の中で思いながら話を聞いていた。


「で、今日1ヶ月ぶりに授業に出たら

 山田君が俺に貸してくれてたノートがあって…

 俺、借りたままだったんです。」


あぁ!

遺品が残ってたのね!!


「そぉ。それはあなたが友達の記念に

 持っててもいいし、

 いらないんなら光男の部屋に置いておくわ。」


「違うんです!

 遺書!!

 遺書が書いてあるんです!」


「えぇっ!!!」


私は一瞬心臓が止まるかと思うくらいの

衝撃にかられた。
< 60 / 63 >

この作品をシェア

pagetop