涙空
「え、気にしてないの」
「え、なにそれ。俺ってそんな真面目キャラ?」
「夏樹君が真面目じゃなかったらキャラが成り立たない…」
「おい」
そこまで口にしたところで。ばしっと頭を叩かれた。
「痛い!」
すぐさま、じんじんと痛みを訴える頭を抑えた。
え、ちょ、今この人私のこと叩いたんだけど。叩かれたんだけど!
「な、夏樹君てそういうキャラだったの」
「野崎お前俺をなんだと思ってんの」
「え?いや、エイリアンだとは思ってないよ?人間なのはわかってるけどね?そりゃエイリアンとか妖精は有り得ないけども。わかってるけどね」
「当たり前だわ」
「痛い!これ二回目!」
またも叩かれました。
これ絶対さっきより力込めてる。
…ていうか夏樹君手加減しない人なんだね。こういう人だったんだね。
新発見どころじゃない。軽くショック受けるレベル。
「私、ショック受けてる…」
「野崎お前、俺になに話しに来たのかわかってる?」